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映画「愛を読むひと」観てきました。2009.06.22 Monday
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愛を読むひと (2008)
【監督】スティーヴン・ダルドリー
【出演】ケイト・ウィンスレット / レイフ・ファインズ / デヴィッド・クロス / アレクサンドラ・マリア・ララ / ブルーノ・ガンツ[90点]「原作に負けぬほど“心を奪われる作品”に仕上がっている。普段本を読まない人には是非ご覧になって欲しい。」
2008年アメリカ・ドイツ作品。
“新潮文庫の100冊”に毎年セレクトされているベルンハルト・シュリンクのベストセラー小説『郎読者』を映像化。
原作の感想はこちら
主演のケイト・ウィンスレットがアカデミー賞主演女優賞を受賞。
公式サイトはこちら
ほぼ原作を忠実に映像化されてますね、少し映画向きに脚色してますが(たとえばアメリカでのシーンが盛り込まれてますよね)作者の意図は十分に伝わったと思いますね。
この作品に限れば、原作を読まずに観られた方が感動度は増すことだと思います。
あとはR12指定作品となっている点。これはやむを得ないかなと思いますね。
原作を読んだとき以上に感動したのは、後半のマイケルがテープを吹き込むシーンですね。
そして秘密が明らかになって行ってもマイケルはその秘密を明かさず、感動の再会そして・・・
少し残念なのはやはり英語で語られていること。
これはやはり全世界の人に観てもらうという考え、それと出演者の出身国等を考慮してそうなったとは思うのであるが、原作ファンのひとりとしてドイツ語で語って欲しかった。英語で語られそれを日本語字幕で読むとどうしても重訳のように感じるのですね。
この作品は小説同様、恋愛小説でもあり反戦小説なのですね。
マイケルとハンナが出会ったシーンも小説以上に印象的ですね。
特に映画を観て感じたことは、これはドイツという国が悪いんじゃなくって独裁政治が悪いということですね。
独裁政治に翻弄され、そしてその犠牲となったドイツの人々。
歴史は繰り返されるという言葉がありますが、決して繰り返してはならないことがあります。
同じ同盟国として第二次大戦を戦った日本人は是非観て欲しいです。
この映画を観て、感動はもちろんのことやはり世界は平和になったということですね。
そして私達の子孫に戦争の悲惨さを伝えなければなりません。
本作はドイツ人作家ベルンハルト・シュリンクの戦争責任を誠実に書いた作品です。
ラストでマイケルがあるところに行きます。
さあ、あなたも心を奪われてください。
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映画版『ハゲタカ』観てきました。2009.06.08 Monday
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ハゲタカ (2009)
【監督】大友啓史
【出演】大森南朋 / 玉山鉄二 / 栗山千明 / 高良健吾 / 遠藤憲一 / 松田龍平 / 中尾彬 / 柴田恭兵
[80点]「不況の世の中だから余計に観るべき作品なんでしょう。」
ドラマ版の評価が高く映画化された作品と言って良いでしょうね。今回は日本じゃなくって“アメリカを買い叩け!”ですね。結局原作は一冊も読まずにドラマ版を一ヶ月ぐらい前に復習して観ました。
原作とは設定が違ってるので読んでなくても苦になりませんが、ドラマ版を観ずに映画を観ると少しわかりづらいかなというのが本音です。
まあ、ほとんどの人がドラマを観てるでしょうね。テーマソングの原詩は『嵐が丘』の著者のエミリ・ブロンテです。
今、この感想を書きながらもまだ音楽が脳裏に焼き付いて離れません。大森さん、はまり役ですね。
他の作品にもどんどん出演して欲しいです。
でも演技は上手いけど、出来る役の幅が少ないかな。今回中国人残留孤児役で出てる玉山鉄二なんだけど、個人的にはあんまり好きな俳優じゃないので少しトーンダウンしましたわ。
実質大森さんと2人主役みたいな配役だったので少し残念。
松田龍平の出番が少ないのも期待外れかな。
彼にもっとキレた演技させなきゃ(笑)
親譲りで上手いのに。そして忘れてはならないのは“紅一点”栗山千明ちゃん。
宮崎あおいほどではないですが、好きな女優で彼女もはまり役ですね。まあ、この作品の良いところは“一見世の中お金だお金だと”いいつつ“自分見失っちゃいけない”ということを視聴者にきっちり教えてくれているところでしょう。
ドラマ版ほどではないが出来自体は悪くないと思います。お金をつかんでも決して幸せでない主人公。
大森さんの孤独感が巧みに演出されてました。
“身の丈にあった人生を”作者のメッセージが映画にも込められてました。不況の世の中だから余計に観るべき作品なんでしょうね。
まず満足のいく作品でした。パート2も観たいですわ。
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