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『きことわ』 朝吹真理子 (集英社)
評価:
朝吹 真理子
新潮社
¥ 1,260
(2011-01-26)

<文章の美しさに陶酔し、そして読者自身の幼少期と現在、そして未来を照らし合わせてみる格好の機会を与えてくれる一冊。>

第144回芥川賞受賞作品。芥川賞作品なので短いですが、じっくりと腰を据えて読まなければ少し難解かもしれません。
というかこの作品の良さがわかりづらいと思います。なぜなら現実と過去の出来事が25年間の歳月を越えて語られるのですが、どこまでが夢でどこまでが現実がわかりにくいからです。
それてにしてもひらがなを多用した文章、作者の気品の高さの表れでしょうか、登場人物も柔らかく感じられます。
夢をみる、みないという表現が作中で使われテーマとなっていますが、私的には貴子と永遠子の四半世紀ぶりの再会そのものが夢を叶えたと読むべきだと思います。
2人を断ち切ったのも、再会させたのも春子なのでしょうね。

内容自体は本当に単純な話です、それを作者が味付けしてるわけですね。
葉山の別荘を引き払うことになって25年ぶりに再会する貴子と永遠子。
当時貴子が8歳で永遠子が15歳の7歳差でこの差がお互いの記憶の差を如実に物語っております。

そして再会の現在、15歳だった永遠子は40歳に。8歳だった貴子は亡くなった母・春子の享年と同じ年になっています。
永遠子の娘の百花が、くしくも25年前の貴子と同じ年齢であるということも物語に影響を与えていますね。



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posted by: トラキチ | 芥川賞受賞作品 | 17:23 | comments(0) | trackbacks(0) |-
『時が滲む朝』 楊逸 (文芸春秋)
<ご存知の方が大半だと思うが著者は中国人で外国人作家初の芥川賞受賞作。こういう作品を読んでみると何故か“頑張れ日本人作家!”と叫んでしまう自分に遭遇する。やはり登場人物と同様、“志”を持った作者の熱意が読者に伝わるのだ。芥川賞が門戸開放した記念碑的な作品とも言えるし、日本人作家に強い危機感を促した意義深い作品とも言えよう。>


第139回芥川賞受賞作。外国人作家としては初の受賞で話題になった作品である。読む前に過去の芥川賞のことが否応なしに思い浮かんだのである。たとえば綿矢りさや金原ひとみがダブル受賞した時のように話題性だけが先走りした芥川賞だったのであろうかと危惧したのも事実。どちらかと言えば、特殊で偏狭で狭い世界を描いた作品が多い近年の芥川賞受賞作品。
 
そういった意味合いにおいては、登場人物や前半描かれている世界が中国の民主化なのであるがとても共感できるのである。ちょうど今から20年前の天安門事件のことが描かれている、本当に光陰矢のごとしですね。懐かしいテレサ・テンの歌やそして後半出てくる尾崎豊の歌。

私自身、尾崎の大ファンだったわけでもないが外国人に影響を及ぼしているところは少し驚きつつも嬉しさもある。この小説の主人公達の母国中国での純真な志を目の当たりにすると、なぜか尾崎の死が少し霞んで見えるのも事実なのであるが、日本と言う国の平和的な象徴だとも言えるかな。そして、命は落としたが外国人に対してでもそのひたむきな気持ちの象徴として受け入れられている尾崎豊の歌。感慨深いですね。
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posted by: トラキチ | 芥川賞受賞作品 | 19:13 | comments(0) | trackbacks(0) |-