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『光』 三浦しをん (集英社)
評価:
三浦 しをん
集英社
¥ 1,575
(2008-11-26)
<三浦しをんの底力を見せた作品であるが・・・>

小説すばる掲載分に加筆・訂正。

美浜島を襲った津波で生き残った子供3人。
中学生の信之、美花、小学生の輔。
何もかも失った3人はある秘密(罪ですね)を共有していた。
過去を封印し別々の人生を歩んでいた彼らが
やがて大人になって再会する・・・

絶望的な小説である。
誰もが多かれ少なかれ持っている過去の過ち。
それはわかる。
本作の登場人物のそれは多かれ少なかれの範疇を超えている。
タイトルの“光”の意味はまさに絶望的な光なのである。
ちょっとわからなかったのが、暴力を作者は肯定しているのか否定しているのか。
まさか肯定はしていないであろうが、とりようによってはやむを得なかったと思われても仕方がないであろう。

主な登場人物は4人と言っていいだろう。
美浜島での幼なじみの3人と南海子。
主人公と言っていいであろう信之と彼の恋人であった美花。
そして父親の虐待に苦しむ輔。

欲望のままに生きていたつけがまわったのでしょうか。
そてにしても男性陣のだらしなさ。
とりわけ最低なのは輔の父親。
何なのでしょうかね、この人物。
溜息も出ないです。
テーマは暴力なのですが、私には女性に翻弄されている男にしか見えませんでした。
もちろん、彼らの環境などを考慮すれば仕方ない面もあるのでしょうが。
多少の同情はあるのですが、共感は全く出来ませんでしたね。
逆に何にこだわって生きているんだと叱咤激励したいぐらいでした。

逆に、女性2人のしたたかさに男性読者の私も翻弄されました。
まず南海子、彼女ほど自分の保身ばかりを考えている女性も少ないですね。

そして美花。信之と美花との関係は東野圭吾さんの代表作である『白夜行』の亮司と雪穂を思い出しました。
でも本作では『白夜行』ほど男女の心の葛藤が描かれなかったことですね。
“愛情<暴力”となっていることが大きな原因だと言えそうです。

好きな女のためだったら人を殺すことも厭わないのだから、それがわかるようにもっと美花のことを“魔性の女”として描いて欲しかったですね、どうせだったら。

タイトルの“光”ってどうなんだろう、“罪”的な意味合いなのかな。
そうせざるを得なかったというような意味合いの一筋の・・・
作者に聞いてみたいです。

結論とすれば、凄く意欲作なんだろうけど、私には伝わらなかったかな。
それにしてもこの読後感の悪さはなんなんだろう。
一番可哀想なのは娘の椿。
彼女にこそ光はあるのだろうか。
救いようのないモヤモヤ感。

最後までぐいぐい読ませてくれたのは作者の筆力の高さであると、少しだけ作者の弁護をして感想を終えたい。
『まほろ駅前多田便利軒』と同じ人が書いているとは到底思えないという意味合いにおいては、“必読の作品”と言えそうです。

まあまあ(7)


posted by: トラキチ | 三浦しをん | 21:41 | comments(14) | trackbacks(5) |-
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トラキチさん、どうも。
TBさせていただきました。
>救いようのないモヤモヤ感。
同感です。ただ、それが、ただどうでもいい作品と感じさせないところが、この作品のポイントのような気がしました。
| 時折 | 2009/04/08 6:13 AM |
時折さん、こんばんは♪
そうですね、私も三浦さんにはグイグイ読ませていただいて少し光を見出してます(笑)
次は明るくて爽快な作品を待ちたいですね。
| トラキチ | 2009/04/08 6:47 PM |
トラキチさん、こんばんは。
読後感の悪さが強烈な、重い人間ドラマでしたね。
とってもブラックな印象です。
暴力を肯定するような描写、怖かったです。
| 藍色 | 2009/04/09 1:42 AM |
おはようございます。
読みながらため息が出てしまう物語でした。
男性の情けなさと女性の狡猾さ。
椿のこれからが心配になるラスト。
思い出してもゾっとします。
| なな | 2009/04/09 8:25 AM |
おはようこざいます。
そうですね、絶望的な光しか見えない作品でしたよね。

>タイトルの“光”ってどうなんだろう

“光”そのものが全く存在しないものなので、あえてタイトルとして、しかも表紙に堂々と掲げた作者の意図するものが私には見えてきたような気がします。
| ゆう | 2009/04/09 9:02 AM |
>藍色さん。
そうですね、本当にブラックな作品でしたよね。
ちょうど前後して近親相姦がテーマのノンフィクション作品を読んだのですが、そちらの方が重くなかったです。
作品としては、子どものころの事件からすぐに時間が飛び過ぎたのも理解し辛かったのかなと思いました。
もうちょっと枚数が欲しかったかな。

>ななさん。
男性の情けなさは本当にしをんさん容赦ないなと思いました。
女性にも同じように思えます。
わが子を放ってね。
椿ちゃん本当に心配ですね。

>ゆうさん。
おっしゃるような見方もいいかもね。
誰ひとり光が見えない。
ラスト付近の南海子の視点なんか末恐ろしかったです。
南海子の名前の付け方も面白かったような(笑)
未読の作品も多いので比べて読むにはよかったと思ってます。
| トラキチ | 2009/04/09 8:16 PM |
こんにちは、、、

たしかに「風が強く吹いている」「まほろ駅前多田便利軒」と同じ人が書いたとは思えませんね。
なんか吉田修一さんか角田さんの本を読んでいるような気分になりました。

信之の「罪の有無や言動の善悪に関係なく暴力は必ず振りかかる。 それに対抗する手段は暴力しかない」との言葉には殺伐とした気分になりました。

最後まで重くて絶望的な物語でしたね、、

三浦さんのすごいってところは見せつけてくれましたが次作は明るくて爽やかな小説が読みたいですね。


| banchi | 2009/04/10 2:35 PM |
banchiさん、こんばんは♪
私も吉田さんの『悪人』や角田さんの『八日目の蝉』を思い出しました。
でも上記2作の方が気持がわかったような気がします。

『光』はいちおう主人公は信之なんでしょうが、多くの女性読者は南海子のしたたかさの方に目が行くのかもと思ったりしました。

次回爽やかな作品、本当に同感です。
| トラキチ | 2009/04/10 9:37 PM |
もやもやの残る作品でしたよね〜。
どこかに光を見出せないかと藁にすがる気持ちで読みましたが、最後まで光の見えない内容にやるせなさと無力感を感じました。
| エビノート | 2009/04/12 9:30 PM |
エビノートさん、こんばんは♪
ちょっとグローバルに考えると今の暗澹たる時代を象徴している光のような気もします。

目先の損得にこだわらずに生きたいですね。
やるせない作品でしたがちょっとは教えられました。
| トラキチ | 2009/04/13 7:14 PM |
こんにちは。
相変わらずTBダメみたいです(涙)
この作品は、ただただ凄かったに尽きます。
感想は、トラさんとほぼ一緒です。
三浦さんの筆力に圧倒されました。次はもっとすごい作品を書いてくれそうです(期待)
三浦さんは決して暴力を肯定しているのではないようですよ。
わたしの感想にインタビューのリンク貼っていますので、良ければご覧になって下さい。
| よし | 2009/04/22 6:04 PM |
よしさん、こんばんは♪
TBやコメント最近ご迷惑かけてる人多いので恐縮します。
三浦さんの筆力からしてどうなんだろう、次作本当に期待できますね。
来月発売だったような。
インタビュー覗きに伺いますね。
| トラキチ | 2009/04/23 7:51 PM |
おはようございます!
TBありがとうございます。
お互いができたみたいですね(歓喜)
設定少し変えてみました。

三浦さんの新作がわかったら教えてください(他人任せ)

ではでは。
| よし | 2009/04/25 6:41 AM |
よしさん、こんにちは♪
今日はゴルフサスペンデッドみたいですね(泣)

しをんさんの新刊は

徳間書店よりタイトルは『神去なあなあ日常』1575円ですね。
5/18日発売予定です。
徳間書店の雑誌「本とも」に連載されてたものの単行本化みたいですよ
| トラキチ | 2009/04/25 4:13 PM |









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