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『日の名残り』 カズオ・イシグロ  (ハヤカワepi文庫) 《四季さんオススメ》
評価:
カズオ イシグロ
早川書房
¥ 798
(2001-05)
品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々-----過ぎ去りし思い出は、輝きを増して胸のなかで生き続ける。失われつつある伝統的な英国を描いて世界中で大きな感動を呼んだ英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。(文庫本裏表紙より引用)

四季さんのオススメ本。オススメ本リストはこちら
<土屋政雄氏の歴史的名訳による重厚な一冊。人生について深く考えさせられるブッカー賞受賞作品>

『エデンの東』(ハヤカワepi文庫)や『月と六ペンス』(光文社古典新訳文庫)、『アンジェラの祈り』(新潮クレストブックス)の名訳で著名な土屋政雄訳。
ブッカー賞受賞作品。

さて、カズオ・イシグロ初挑戦しました。著作リストはこちら
映画の感想はこちら
これはもう素晴らしいの一語に尽きますね。
あまり小説に男性向け・女性向けという形容を施したくないが、この作品は男性向けの作品だと思う。
なぜなら作者は“男の人生”を描いているからだ。
でも女性が共感できないということはありません、逆にこんな男に惚れて欲しいと思ったりします(笑)
あとどうなんだろう、特徴としては作者にとっての母国となるイギリスに対して、ある時は誇り、ある時は辛辣に描いているように見受けれる。
物語の始めに読者は主人が今までの英国人からアメリカ人に変わったことに驚きを隠せずに読み進めたのである。
予想通り全体を支配している重要なことでした。
主人公のスティーブンスは老執事。
説明いらないと思いますが、執事と言っても現在日本で取り立たされているイメージの執事とは全然違い、品格を求められるものです(笑)
物語は主人公の短い旅(6日間)に出るところで始まりそして終わる。
一男性読者の私にとって、主人公はいわば理想の英国人に近く写ったのである。
少しイライラする面もあるが許容範囲。
描かれるのはわずか6日間のあいだだが、まるで長い人生を凝縮したような6日間なのである。
前述したがこれはやはり男性読者の方が理解しやすいと思ったりするのだ。

仕事に対するこだわり、父親に対する尊敬の念、そして女中頭との恋愛。
一生懸命に生き信念を通すということが立派な品格を築き上げるのですね。

少し前半凡庸な気もしないではないが心配無用。
中盤からのミス・ケントンとの恋愛感情を含んだ仕事のやりとり。
これは重厚な作品の中にあって軽妙であり楽しめます。

あと付け加えておきたいことは、やはり時代背景と作者の育った環境ですかね。
本作の描かれている時代は1956年。そして旅行中に回想される時代が1930年代です。
ちょうど第二次世界大戦が終わって10年ぐらいたった時期に旅し、第1次と第2次とのあいだの時期を回想してますね。
当時のイギリスのヨーロッパにおける位置づけの認識はかなり重要です。
そして作者はご存知のように日本生まれで5歳の時に両親と渡英。
生粋のイギリス生まれでないところが見事な“少し不器用だけど紳士的な主人公像”を作り上げている要因となっている気がする。

人生すべてうまくいくとは限らない。でも明日のことを考えて生きていこう。
主人公が終盤ミス・ケントンに背中を押されたのと同様、読者も作者に生きる勇気を与えられた。

本作の原題は"THE REMAINS OF THE DAY"、読者は"THE REMAINS OF THE LIFE"を否応なく考えさせられる名作です。
見事な原作に最高の翻訳、未読の方は是非酔いしれて欲しいですね。

男も泣きたい時がある。最後に主人公が流した涙は男の矜持の象徴と信じて本を閉じた。

超オススメ(10)
2008年3月 MONTHLY BEST作品
posted by: トラキチ | オススメ本(感想) | 20:55 | comments(6) | trackbacks(1) |-
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トラキチさん、こんにちは。
オススメした4冊、どれも楽しんで頂けたようで嬉しいです。
というか、ほっとしました。(笑)

カズオ・イシグロの作品はどれも素晴らしいし
中でも「私を離さないで」の人気が高いかなと思うんですが
結局のところ、私はこれが一番好きです。
| 四季 | 2009/04/28 6:12 AM |
四季さん、こんにちは♪
オススメ本当にありがとうございました。
かなりレパートリーというか範囲が広がりました。
『悪童日記』、9点か10点か迷ってます。

カズオ・イシグロ、来月は2冊ぐらい読む予定です。
読書に没頭させてくれる作家ですよね。
夏か秋ぐらいに出る新刊までにコンプリートしますね。
| トラキチ | 2009/04/28 5:41 PM |
トラキチさん☆こんばんは
これは本当に素晴らしい作品でしたね。
車で旅するイギリスの田園風景が目に浮かぶようでした。
わたしもカズオ・イシグロをもっと読んでいきたいと思っています。
| Roko | 2009/04/28 10:45 PM |
Rokoさん、こんばんは♪
カズオ・イシグロ本当に素晴らしいですね。
国内の作品では味わえないような重厚感がたまりませんでした。
あと5冊積んでますのでじっくり味わいたいと思います。
明日から『ティファニーで朝食を』に入ります。村上春樹訳です。
『パパ ユーアクレイジー』読了しました。
感想書いたら報告に上がりますね。
| トラキチ | 2009/04/29 10:00 PM |
映画『日の名残り』を調べていてこちらにたどりつきました。とても感動した作品の一つです。これといった大きな事件が起こるわけではありませんが、映画が進むにつれて、じわじわと心に染み入るような作品でした。

>当時のイギリスのヨーロッパにおける位置づけの認識はかなり重要です。

大戦におけるイギリスの歴史とその背景をしるためにも、勉強になりそうな作品ですね。

>見事な原作に最高の翻訳、未読の方は是非酔いしれて欲しいですね。

海外文学は翻訳の良さも大切ですね。是非読んでみたいと思いました。ご紹介に感謝です。
| ETCマンツーマン英会話 | 2013/10/08 1:43 PM |
コメントありがとうございます。映画も原作もイギリス人としての矜持がよく表れていたと思います。
| トラキチ | 2013/10/12 10:27 PM |









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2009/04/28 6:05 AM
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