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『遠くの声に耳を澄ませて』 宮下奈都 (新潮社)
評価:
宮下 奈都
新潮社
¥ 1,470
(2009-03)

<読む前に抱いていたイメージを良い意味で裏切ってくれた実力派作家の登場。
その心地よさは万人受けするものだと信じています。愛情に溢れた読者の背中を押してくれる作品集>


初出「旅」を加筆・修正。
12篇からなる短編集。連作というわけではないが少しずつ話の関連性があります。
その関連性が少しリラックスできますね、まあ読んでのお楽しみということで。

宮下奈都、初読みです。イメージというものは怖いですね。作者の名前だけで抱いていた若々しいイメージとは違っていた。
しかしながら老成した文章でもない。瑞々しいけど完成度も高い文章を堪能できる作品だと言えますわ。
なにより一字一字丁寧に書かれた文章という印象ですね。

ちょっと前後するが作者について簡単に紹介しますね。
1967年福井県生まれ。上智大学文学部卒。
2007年長編『スコーレNo.4』でデビュー。本作は2作目となる。
人生はまるで旅のようだ。

これは実際の旅(旅行)だけでなく、日常から離れること(想像上も含む)をも意味する。
私がこの作品から一番感じ取ったことですね。
主人公はまるで私たち読者の分身のような普通の人々。
OLに始まり、看護師、主婦、大学生、母親などなど。
まあお決まりのようにそれぞれが少しですが鬱屈した部分を持ち合わせてます。
その鬱屈した部分というのは、私たち読者と大同小異。
作者はまるで読者の胸の内を知ったかのように語りかけてくるのですね。

そして少し日常から離れてみることで、自分自身を振り返ったり出来ます。

日頃いろんなことに振り回されて生きている主人公たち。
でも読み進めるごとに作者はいろんな味付けを施すことによって、主人公達に変化を与えます。
その味付けは読者にとってはまるで“暖かい眼差し”にほかならないのですね。
そこがこの作品集の一番の心地よさであり、他の作家に負けない手腕なのでしょう。

まず最初の「アンデスの声」に度肝を抜かれた。
死に間際にわかる祖父の架空の旅先、遠い南米です。
そして祖父の生き方を肯定している作者に共感しない読者はいないであろう。
まず物語にどっぷりつかることを余儀なくされるのである。

全部素晴らしいのですが、一篇だけ選べと言われたら「白い足袋」かな。
田舎に帰って幼なじみの結婚のために足袋をはいて走るシーンはとっても印象的。
自分の足の裏も痛む感覚、忘れられませんわ。
実はこの幼なじみが冒頭の「アンデスの声」の孫なんです。

本作を読み終え、この心地よさに浸れた短い時間を心から喜びたいなと思う。
再読する時は旅のお供に携えたいな。

そうだ、タイトル名の素晴らしさは読み終えたあとに実感できたことを最後に付け加えておきたい。
たまには遠くの街に住むあの人に想いを馳せるのもいいですね。

オススメ(9)
posted by: トラキチ | 宮下奈都 | 17:14 | comments(10) | trackbacks(4) |-
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おはようございます。
宮下さん、本当に素敵です。
久しぶりに読み終わるのがもったいないと
読書途中で「後どれ位残ってるか?」と
確認しながら読みました。
| なな | 2009/05/13 5:55 AM |
ななさん、こんにちは♪
そうですね、本当に残りのページ確認しちゃいますよね。
私も今『スコーレNo.4』入手したのですが、これを読み終えたらあとはアンソロジーしかないと思うちょっと寂しい気分でもあります。
未読の方は是非手に取ってほしいお勧め作品ですね。
| トラキチ | 2009/05/14 5:58 PM |
トラキチさん、こんばんは。
ひとつひとつ、どの短編も味わい深くて
いい余韻が、こころのあちらこちらに
ちらほらと残りました。
どの短編を選ぶかによって、
ちょっと人柄や好みがわかる
手がかりになりそうです。
| 藍色 | 2009/05/30 3:18 AM |
藍色さん、こんばんは♪
そうですね、どれも良いのですがどれを選ぶかで人柄が浮き彫りにされそうですね。

少しずつ登場人物がリンクしてるところも味があってよかったです。
特に「白い足袋」の女の子が(笑)
| トラキチ | 2009/06/01 3:27 AM |
ご無沙汰しています。
みずみずしい文章で、私好みの作品でした。
遠くの声に耳を澄ませているようすが目に浮かぶようでした。
| | 2009/06/03 9:27 PM |
花さん、こんばんは♪
この作品いいですよね。

文章と内容、そしてタイトル名すべて凄く合ってますよね。
| トラキチ | 2009/06/04 9:13 PM |
そうか〜転校生で花嫁の瑞穂ちゃんは、「アンデス」にも登場していたんですね〜見落としてました。こういう細かな仕掛けが憎いな〜と思いました。

私は登場人物たちの感性が好きで好きで・・・羨ましくて仕方なかったです。
| EKKO | 2009/06/10 9:25 PM |
EKKOさん、こんばんは♪
そうなんですよ、「アンデスの声」の孫なんですよ。
だから余計にノスタルジックな気分になるのでしょうね。

この作家本当に巧みに書きはりますわ。
| トラキチ | 2009/06/11 11:03 PM |
本当に心地のよい、静かな中にも確固たる信念のうかがえる作品でした。
こんな風に表現できる作家さんは、ザラにはいません!!(断言)
この作風を壊さずに進んでいってほしいですよね。
デビュー作も超オススメです。
| ゆう | 2009/08/28 7:18 PM |
ゆうさん、こんばんは♪
デビュー2作目で自身の世界を確立してますよね。
今年は新刊2冊ほど出るはずですよ。
楽しみですね。
私もデビュー作、以前読み逃したので読まなくっちゃ(汗)
| トラキチ | 2009/08/28 9:09 PM |









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2009/05/13 5:55 AM
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かみさまの贈りもの〜読書日記〜