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『扉守 ー潮ノ道の旅人ー』 光原百合 (文芸春秋)
評価:
光原 百合
文藝春秋
¥ 1,600
(2009-11-25)

<個人的にファンタジーと言うジャンルに関してはいささか苦手意識が強いのですが、光原さんの書いたものは心地よく読めます。読者が消化しやすいように最大限の配慮がなされています。人それぞれの視点(立場)でこんなに違うものかとハッとさせられる話もあり私にとっては有益な一冊となりました。とりわけラストの「ピアニシモより小さな祈り」には度肝を抜かれました。作者の素敵な世界観に浸れ幸せな気持ちで本を閉じることが出来ます、声を大にして続編希望(笑)>

光原さんの故郷である尾道(作中では瀬戸内海に面した架空の町・潮ノ道となってます)を舞台としたファンタジックな七編からなる短編集。
簡単に紹介すればそういうことになるのですが、他の作家のファンタジー作品とは一線を画するように思えます。

光原さんのファンタジーって“時には現実を忘れて、逆に時には現実を直視して読むべきファンタジー”なのですね。
私は作者の一番の魅力はこの点だと思います。

言い換えれば、光原作品は作品自体を楽しみつつ何かを掴みとることも出来るのです。
冒頭の「帰去来の井戸」で出てくる伯母の店のお手伝いをする大学生の由布が登場。
てっきり彼女が主人公だと思いました。
だから恋愛を題材としている物語を希望される方は肩透かしを食らうかな(笑)

その後いろんな不思議なことが起こりますが、どの話も幻想的な物語の中に忘れてはならないのは作者の鋭い視点が盛り込まれているところ。
これはあたかも常日頃の私たち(というか私かな)の視野の狭さを指摘されているような気がしてハッとさせられる気がしました。

この物語は旅行気分を満喫しながら読める繊細でかつハートウォーミングな作品集なのですね。

ちょっと書き留めておきたいのはラストの「ピアニシモより小さな祈り」。
別にピアノに愛着はないのですが(笑)、反戦的なメッセージが込められている点が本当に印象に残ります。
日本は不況とは言え、本当に平和な国ですよね。戦争があった昭和の時代って現代小説にこう言った内容(メッセージ)があるとは感激物ですよね。

まあそれは読まれてのお楽しみと言うことにしときましょうか。

逆に本作を書かれた光原さんの読者へのメッセージというか希望について私なりの意見を書かせて頂くと次のようになります。
それは持福寺の住職・了斎さんの存在に凝縮されます。
彼は本当に不思議な人物ですよね、たしかすべての物語に登場するはずです。
人徳と言うのでしょうか、外部から魅力的な人達が集まってきます。
構図的には地元を守る人の代表=了斎さんですよね。
冒頭では料理屋の単なる常連客だったはずの了斎さん。
読者の中で読み進めるうちに存在感が大きくなっていくのですね。
そして身近に感じいつしか慕っている自分に気付きます。

“他人から慕われる人になって欲しい。”
作者の読者に対するメッセージであると読みとりました。

山と海に囲まれた風光明媚な潮ノ道の町、この作品による作者の尾道に対する功績は大きいと思います。
読者で故郷のある人は是非故郷を大事にしたいですよね。

最後に個人的には各編の魅力ある人たちのスピンオフ的な物語ももっと読みたいのだけど、続編で希望が叶えられるのでしょうか。
楽しみにして待ちたいなと思います。

オススメ(9)
posted by: トラキチ | 光原百合 | 18:34 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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