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『夜の朝顔』 豊島ミホ (集英社)
評価:
豊島 ミホ
集英社
¥ 1,365
(2006-04)
<ランドセルを背負った気分で読んで欲しい作品。“優しさ”や“感受性”という教科書が入っています>(2006/06/25)

『陽の子雨の子』に続く豊島さんの最新作は小学生を主人公とした少女の成長小説。
まるで竹内真さんの女性版ともいうべき圧巻の少女小説に仕上がっている。

ほとんどの読者は小学校の頃の思い出って中学・高校の頃のように細かいことは覚えてない方が多いであろう。
私もそうである。
ましてや、男性読者の私であるから本来、本作の世界は浦島太郎状態であるはずである。

事実、本作を読まれてもっとも効果的なのは、やはりセンリちゃんの年代のお子さんを持つ母親世代の方が読まれた場合であろうと想像できる。

だが、そこが豊島ミホ。
誰が読んでも楽しめるように書いているのである・・・

本作に収められている7編は小学校1年生〜6年生まで(4年生のみ2編、それ以外の学年は各1編)の主人公センリの成長振りを十分に楽しめる。
小学校の6年間って長いです。
はじめはランドセルを背負う姿が可愛いが高学年になると似合わなくなりますよね。
それほど体も心も成長するのであろう。
連作集としての全体を通しての読ませどころを何点か挙げてみると
☆冒頭では病気がちであった妹のチエミが次第によくなる。
☆親しくしていた友だちの変化。
☆高学年になるにつれ異性に対する意識が始まりだす点。
大体、このあたりだろうか・・・

遠い昔、知らず知らずのうちに良心が痛むことをしていたのかもしれない。
誰しも苦い思い出ほど鮮明に心に刻まれているものである。

私はこの作品に関しては、主人公センリになりきって読む作品ではないと思っている。
登場人物すべて、たとえばセンリより勝気で意地悪な茜と遠い日の自分を比べてみるのも良い。
あるいは私みたいな男性読者なら洸兄でも大場先生でも杳一郎でもよい。
ただ、一生懸命に読んで欲しいなと思う。
そうすればおのずからホッとした気分になり、“私たちが守られている”ことを強く感じ取れると確信している。
なぜなら本作は遠い過去を懐かしみつつ(これはおぼろげで良い)、今の自分を見つめなおす機会を与えてくれているんだと思ったりするからだ。

特に印象的なのは4年生の話の「五月の虫歯」。
となり町の歯医者まで出向いてアザミという少女と知り合うのだけど、センリの世界が拡がったのは想像にかたくない。
あと表題作の「夜の朝顔」は年代は違うが『檸檬のころ』のように淡い恋心がほろずっぱく描かれています。寝ぐせ、ちゃんと直しましょうね(笑)

あとがきで、作者が舌足らずな読者のお子さん達(笑)の代弁をしてくれている。
この本を書いた意図が集約されている言葉でもあるので、最後に引用させていただいて締めくくりたいなと思う。
これを読んでくださったかたが、ランドセルを背負った子どもたちを見かけた時、「ああ、あの子たちも楽じゃないんだよなあ」「子どもって単純じゃないよなあ」と思うようになっていただけたら、私としては幸いです。


主人公センリのように成長著しい豊島さん、来月の書き下ろし作品『エバーグリーン』(双葉社)を楽しみに待ちたいと思う。

面白い(8)
posted by: トラキチ | 豊島ミホ | 17:31 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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