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『誰かが足りない』 宮下奈都 (双葉社)
評価:
宮下 奈都
双葉社
¥ 1,260
(2011-10-19)

<自分自身の“ハライ”を見つけるために手元において何回も読み返したい作品。>

地方の駅前のロータリーにあるれんが造りの古い一軒家の人気のレストラン“ハライ”に、くしくも同じ日の同じ時間に予約したお客さん6人のそれぞれの来店にいたるまでのエピソードを描いた連作短編集。 思わず自分も7人目のお客さんとして行きたくなるのですが、作者は過去を振り返りつつも未来の重要性を教えてくれます。 レストランって言えばお洒落なイメージなのですが、内容的には総じて少し重いですね。一冊読み終えて最後に心が軽く前向きな気持ちになれます。特に「予約2」は秀逸。

初出 “小説推理”を大幅な加筆・修正。
宮下さんの最新刊です。これでコンプリートですね。
個人的には『よろこびの歌』と同じぐらいベストの評価をしたく思います。

この作品は読み終わって幸せな気分に浸れる小説ですね。
まあ宮下さんの作品すべてがそうと言っても過言ではないのですが、まず「予約1」から「予約6」まで 本当にバラエティに富んだ主人公が登場します。
中には風変わりな人も登場します、たとえばビデオを撮っていないと部屋の外に出られない青年や、人の失敗の匂いを感じてしまう女性など。
身近に同じような悩みの人を見つけることができれば共感度が強いですね。
私が最も感動した「予約2」の認知症の老女の話なんかは結構リアルです。
帯に書かれている“足りないことを哀しまないで、足りないことで充たされてみる。”という言葉がジーンと来ます。
いつも死んだ夫が身近にいるのですね。そしてまわりの家族との距離感が絶妙に描かれています。
各話、それぞれの事情で悩んでいる人物に出くわし、読者は知らぬ間に共感して行きます。
やはり“ハライ”という名の店のもたらす役割が非常に重要です。
ハライという店は、いわば各話の登場人物たちの“心の支え”でもあり“最終目的地”でもあるわけです。
そして読み進めるうちに次の話はどういう風に着地点をつけてくれるか、安心して作者に身を委ねてしまうのですね。
ラストの爽快感は青春小説の傑作である『よろこびの歌』に負けるとも劣らずのものでこれは読んでのお楽しみということにしときましょうか。
読んでいる時点では前述した“心の支え”そして“最終目的地”であるハライも、読み終えた時には“新たな幸せへのスタート地点”でもあります。
そして読者はおのずと自分自身の身近に“ハライ”のような店を探してしまいます。

そして少し付け加えると、本作は手元において何回も読み返したい作品です。
他の宮下作品以上に本作は2回目あるいは3回目読んでみてもその素晴らしさが薄れないと思います。
なぜなら、最後に次からは6組のお客さんがどのようにハライに集結しているかを初読以上にじっくりと見守りながら読めるからです。
これってかなり幸せで充実した読書時間を満喫できそうです。

逆に時間のないときやちょっと落ち込んだりした時は任意に1つの物語だけでも読んでみてもいいかもしれません。
そうしたら自分の荒んでいた心がすっと落ち着くと思います。

最後に本当に偶然ですが、この作品10月31日に読み終えました。
プロローグをもういちど読み返しました。
ちょうど7人目のお客さんになれた気分で最高の読後感を得ることができました。
さて誰とハライに行こうか(笑)、自分の行きつけの店を架空“ハライ”とみなしてます、いつのまにか。
まるで作者に幸せをお裾分けされた気分ですね。

超オススメ(10)
posted by: トラキチ | 宮下奈都 | 22:22 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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