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『七人の敵がいる』 加納朋子 (集英社)
評価:
加納 朋子
集英社
¥ 1,470
(2010-06-25)

<日常ミステリの旗手としてデビューした加納さんのイメージからかけ離れたというか、見事に変身した爽快な読後感のPTA小説。>

初出 小説すばる。
七編とエピローグからなる連作短編集。

初めはずうずうしくて嫌な女性だなと思ってた主人公で出版社勤務の陽子ですが、正論を押し進めていく姿に自然と応援してる自分がいます。 見事に作者の術中に嵌ったのですが、世の中やはり遠慮ばかりしてては駄目ですね。作者は七人敵がいても、八人味方を作ればいいという楽観的な考えで厳しい世の中を渡って行こうと読者に処世術を教えてくれています。女性が読まれたら陽子のカッコよさに惹かれること請け合いです。
この作品の素晴らしいところは三点あると思います。

まずは、凄くリアルに現実社会を描写している点ですね。
これは私のように小学生の子供がいない人にとってもリアルだし、現在進行形でPTAの役に携わってる人にはリアルを通り越して“生々しい”はずです。

二点目はやはり主人公陽子の男勝りの勝気な性格ですね。作者は“兼業主婦”の典型ともなるべく巧みにキャラクタライズさせて陽子という人物を描いています。
たとえば一家の大黒柱を自負している男性読者が読まれても、陽子の精神的な強さには敬服せざるをえません。
あるいは専業主婦の読者が読まれた場合は、自分の立場の大変さを理解しつつも少なくとも“陽子のような兼業主婦”の大変さに舌を巻くはずです。
もっと言えば、この作品は専業主婦と兼業主婦との、及び妻と夫との相互理解への橋渡し的な役割を担っているような気がします。

三点目は、物語全体を支配しているといっても過言ではないのですが“息子である陽介に対する愛情に満ち溢れている”という点ですね。これは物語の途中で陽子夫妻の結婚のいきさつが明らかにされます。
これは読んでのお楽しみですが、読者はそのいきさつを知ることによって陽子に対して愛情が芽生えます。
読者は“ああ、いい話を読んだな”と思わずにいられません。加納さんの独壇場ですね(笑)

あとは個性的なサブキャラですね、ちょっと第六章の学校の先生はいただけませんが、憎めない人が大半でそのあたり作者の人柄が滲み出ています。
少し余談ですが、主人公の陽子は『レイン・レインボウ』に登場してるらしいです、また読み返したいですね。

最後にこの小説は一読者、いや一社会人としてとっても学び取ることの多かった作品です。
加納さんの素敵な母親ぶりも確かめれて、そして楽しめながら社会勉強をさせていただいた気分です、あなたも是非手に取ってください。

オススメ(9)
posted by: トラキチ | 加納朋子 | 22:58 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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