Search
Calendar
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>
Sponsored links
徘徊ブログ
読書メーター
トラキチの今読んでる本
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ
最近読んだ本
トラキチの最近読んだ本
鑑賞メーター
トラキチの最近観たDVD
New Entries
Recent Comment
Recent Trackback
Category
Archives
Profile
Links
mobile
qrcode
RSSATOM 無料ブログ作成サービス JUGEM
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

posted by: スポンサードリンク | - | | - | - |-
『世界地図の下書き』 朝井リョウ (集英社)
評価:
朝井 リョウ
集英社
¥ 1,470
(2013-07-05)

初出 小説すばる、加筆・訂正あり。注目の直木賞受賞第一作。児童養護施設「青葉おひさまの家」で暮らす太輔を含む5人の物語。
いろんな訳があって施設で暮らすようになった子供たちですが、施設で暮らし始めてからもいろんな問題が勃発します。平和に暮らす普通の子供たちでは体験できないことを描写することによって、今の社会のいくつかの問題点を浮き彫りにしています。問題点と言う意味合いにおいては『何者』と変わらないのですが、本作の方は多少なりとも希望と言うものが読者に提供されます。読者によっては微かなものかもしれないし、あるいは大きなものかもしれません。そのあたりの読みとり方は読者に委ねているような気がします。
お姉さん的な存在の佐緒里に関してはなんとか大学行かせてやりたかった気もしますが、現実感の強い作家だと思って読むことを余儀なくされます。作者的には子供たち5人の仲間意識→連帯感→愛情が芽生え成長する姿を描き、たとえ離れ離れになったとしても、施設での出来事が彼らの今後の人生にとってプラスになることを描きたかったのでしょう。それにしてもイジメは辛いですね、作者のドライな語り口だから余計に身に沁みます。

本作を読んで、他の作家よりもずっと若い作者は人生を長いビジョンで捉えているような気がします。それはタイトル名からも理解できることで、私的には施設での経験は5人の子供たちにとって人生において“下書き”段階なのでしょう。個人的には少し中盤凡長な部分もあったと思いますがイジメっ子に対する容赦のない描写などは“現実感たっぷりのメッセージ性に富んだ作家”だと思いました。
少し前に読んだ佐川光晴さんの『おれのおばさん』と読み比べると小説のいろんな楽しみ方が味わえると確信しております。

余談ですが、本作が発売される前にTBS系の「情熱大陸」にて作者が本作のラストシーンを編集者と一緒に考慮しているシーンがありました。凄く印象的だったのですが、個人的にはやや物悲しい着地点だと思ったりします。その方が登場人物がさらに逆境に耐えて成長すると言う期待を込めた作者の温かい眼差しであると信じて本を閉じました。背負ったものの大きさに同情します、世の中シビアなのですね。

評価8点。
posted by: トラキチ | 朝井リョウ | 11:03 | comments(0) | trackbacks(0) |-
スポンサーサイト
posted by: スポンサードリンク | - | 11:03 | - | - |-









この記事のトラックバックURL
http://torakichi2.jugem.jp/trackback/470
トラックバック