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『おれたちの約束』 佐川光晴 (集英社)
おれのおばさんシリーズの3作目で陽介が主人公の中編(初出「すばる」)と恵子が主人公の短編(書き下ろし)が収められています。
陽介は札幌を離れて仙台にある東北平成学年高等学校に進学、新たな出会いや経験を通してさらなる成長を遂げます。
その根底にはやはり恵子おばさんによって鍛え上げられた精神力の強さがあるのがしみじみと伝わって来ます。
印象的なのは生徒会選挙の演説で、自分の父親のことを皆の前で話したことです。そのことが中本や菅野という素晴らしい友人と関係を深める大きなきっかけとなります。
そして地震を体験して父親との再会まで語られます。

短編のほうは恵子おばさんのある1日が語られていてほっこりとした話です。前2作を読まれた方でないと他の人との繋がりがわかりづらいかとは思います。
逆にある程度の年齢の人が読むのには、陽介の話よりも恵子おばさんの話の方が爽やかさにはもちろん欠けますが、落ち着くというか読み応えがあるというのも事実です。
シリーズが今後どうなるかわかりませんが、陽介と恵子おばさんという好キャラ2人がいる限り読者が楽しみにして待っているということは間違いのないことだと思います。

今後の展開としては陽介の父母の関係やあるいは陽介と波子の恋愛模様はどうなるのか、恵子の年をとっても夢を追い続けるところなどまだまだ書ける題材はあると思います。
とりわけ“俺”と“おばさん”の2人の成長する姿を励みにしている読者が多いということを作者に伝えたいと切に思っています。

評価8点。


posted by: トラキチ | 佐川光晴 | 13:10 | comments(1) | trackbacks(0) |-
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シリーズ第一作(「おれのおばさん」)と第二作(「おれたちの青空」)で描かれた、札幌の児童養護施設での濃密な日々。 同シリーズは第四作(「おれたちの故郷」)を以て「第一部完結」とされますから、本作(第三作「おれたちの約束」)は「起承転結」の「転」に該当するのでしょう。

「おれは、ひとりじゃなかった」・・・主人公・陽介が恵子おばさん(札幌)の影響下を離れ、仙台の私立高校を進路に選んだ点につき、作者(佐川光晴氏)自身がその必然性を語っていましたが、全く同感。離れた位置から「札幌」や「おばさん」や「自分の将来」を冷静に見つめることで、本シリーズは「昭和の大河小説『青春の門』」を彷彿とさせる、風格と可能性を帯びたような印象です。

本作の中盤、≪周君が何度も首を横に振り・・・「負けました」/そのとき、ものすごいゆれが起きた。おれのからだが宙に浮き・・・≫と描かれた、大地震(もちろん、東日本大震災を暗喩)の場面。震災で仙台市の被害が、三陸地方に比べ軽微だった事実に由来するのでしょうが、陽介や卓也が少年時代に経験した苛烈な運命(家族離散)に比べれば、「然程でもない」と感じたのは私だけでしょうか。

それにしても・・・「おれたちの約束」という題名。「おれたち」とは、陽介と恵子おばさんの二人のこと? 「陽介。あんた、分かってるね。施設の皆は、あんたの人生に注目しているんだよ」と。
それとも、陽介、恵子おばさんに限らず、卓也も 陽介の父(伸和)も母(令子)も・・・登場人物全員? 皆が、「自らの人生を全力で生きよう」と互いに約束しているんだよ、と。
正解は後者なのでしょうが、本シリーズの個性を活かす為には前者であってほしいです! 
| 藻岩山 | 2014/09/01 9:17 AM |









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