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『トライアウト』 藤岡陽子 (光文社)
評価:
藤岡陽子
光文社
¥ 1,575
(2012-01-18)

初出「鉄筆」。3冊目の藤岡作品、題名からして男性主人公の野球小説かなと思い読む進めましたがいい意味で見事期待を裏切られました。
本作は親子のあり方を問う物語です。
主人公の可南子は新聞社で働くシングルマザーで数年ぶりに運動部に配置換えとなり物語が動き出すわけです。
作者の人間の弱さをあぶりだし、人生を見つめ直す描写に長けているのはきっと作者の誠実な人柄と文学に真摯に向き合っている結果だと思います。
本作は主人公以外に魅力的な登場人物が多く、途中木下監督の話など少し焦点がぼやけたようにも思いましたが終盤、予想以上の収束のつけ方が待っていて読後感が頗る良かったのが印象的です。

男性読者として可南子には同情はあるけど共感はあまりなく、逆に息子である考太を不憫に思ったり、妹である柚奈の生き方に賛同したり、孫を育てる両親の苦労が偲ばれたり感じ取ることの多かった読書でもありました。そして時には主人公の息子に対する愛情が希薄であると感じたりもしたのであるが、そこは作者の術中に嵌ったわけで杞憂に終わります。第2主人公とも言える戦力外通告を受けたプロ野球選手の深澤の生きざまが途轍もなくカッコよく感じられ、彼の行動が主人公の息子に対する愛情を読者に浮かび上がらせたような構図が素晴らしい。
いろんな人生があり、私たち読者も決して楽なことばかりではないのは良く分かっているのであるが、自称“不器用な生き方をしている人”には心に響く読み応えのある作品だと思います。
可南子に親子のあり方を教えたかつての甲子園優勝投手深澤の“ビリからのスタート”という言葉、私には“初心忘れるべからず”という気持ちを思い起こさせてくれました。
そして前述したように恋愛小説ではないんだけど、深澤にまた挑戦させる勇気を可南子が逆に与えたのも事実だと思われます。
続編が出れば是非読んでみたいですね。

評価8点。
posted by: トラキチ | 藤岡陽子 | 23:24 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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