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『あるキング』 伊坂幸太郎 (徳間文庫)
評価:
伊坂 幸太郎
徳間書店
¥ 637
(2012-08-03)

文庫化による再読であるが、どの程度改稿されているかは単行本を読んでからかなり年月が経っているので把握出来なかった。文庫の解説は名翻訳家として名高い柴田元幸氏が書かれていて、その洞察力の高さに舌を巻いたのであるが、この作品あたりから伊坂作品の第二期というのですか、エンターテイメント度を敢えて薄くして、実験的作品と言えば失礼かもしれないが、少なくとも作家としての自分の好きな方向性を試している部分が多く感じられる。

本作はシェイクスピアの「マクベス」という作品の伊坂さん自身の現代版として書かれているところがある。機会があったというか本作の再読を機に『マクベス』を読んでみたのだけど、これもまた違った味わいがあったので読み比べてみたら本作も一層楽しめることだと感じる。本作における野球青年である王求はある意味マクベスよりも孤独だと言えよう。ただ、彼には絶対的な親子愛があってそれが全編を貫かれているところが本作の特長だと考える。
それは彼が誕生した過程がやはり仙醍キングスの大ファンであるという両親の血を受け継いで成長してゆくとく物語の大前提が大きく、そして各章第三者によって語られますが、タイトルの年齢が主人公の年齢であって順風満帆ではない様がまるで伝記のようにも受け取れます。

その解釈としてあげられるのが、モチーフとなっている言葉であるフェアかファウルかという言葉。これは本作においては“フェアもファウルも紙一重の世界なんだよ”ということを語っているように感じ、一方『マクベス』においてはフェアとファウルは善と悪というような意味合いで描かれていると考えます。
異色作と言えばそうなるのだけど、他の伊坂作品と同様に偶然(人との出会いですね)が積み重なってストーリーが積み上げられてゆくというパターンは同じようにも感じられます。

本を閉じた瞬間、どちらも運命を受け入れた人生だったけど、王求はマクベスのように悲惨ではなく充実した人生を送ったというように感じ取りました。ほっこり感は他作品ほどないけれど充実した読書を約束してくれる一冊だと感じます。

評価8点
posted by: トラキチ | 伊坂幸太郎 | 10:10 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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