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『それを愛とは呼ばず』 桜木紫乃 (幻冬舎)
評価:
桜木 紫乃
幻冬舎
¥ 1,512
(2015-03-11)

初出地方新聞、加筆訂正あり。桜木紫乃・・・現在新刊が出て最も読みたい作家でありタイトル名の華やかさに加え、帯の“桜木紫乃、最高傑作”という言葉がファンにとってこれまで数々の力作を披露してきた作者の力量からして、凄く期待の持てる読書を臨めたのであるが、読み終えた今となってはそれが惹句だったと個人的には解釈している。
個人的に最高傑作だと思っている『ラブレス』なんかと比べると物語の重厚感や読者に対する衝撃度がかなり落ちると言わざるを得ない。
その理由を述べると、やはり桜木作品の特長である物語に読者を引き込む吸引力が他作品よりも欠けているような気がするのである。

それは女性主人公である紗季、少し補足すると彼女は釧路出身で女優志願であるが物語の冒頭でその夢が破れる29歳の女性なのであるが、他作品に登場する女性と比べて読者にとって圧倒的に共感度が低いのである。桜木作品を読み男女比率は予想するに3対7ぐらいだと思っているが、男性読者はいいとしても女性読者にとっては器量よしの主人公はマイナスイメージが付きまとうと考えます。
そして男性主人公の亮介、彼はいろんなことに板挟みにされる苦労人として描かれているのであるが、紗季にとってそれほど魅力的に映る人物であろうか、物語の整合性を問えばきりがないけれど弱いような気がします。ただ彼が紗季になびかずに年上の愛妻章子への愛を貫いたように読めるところは、愛想がないのかもしれませんが逆に立派だっとと捉えられることも出来、唯一褒め称えたいところでもあります。

桜木作品は通常暗くて重苦しい中にも芯の通った力強さが貫かれているのですが、物語のメインでないと思われる部分にそれが注がれていたとも言えるのが残念でもあります。私の読み違えでなければ、ラストは驚愕というよりも唐突過ぎたように感じられるのであるが他の読者はどう感じられたであろうか。読者個々に読み取り方があるのであろうが、個人的には確かにサプライズな出来事であったけれど、そこに行きつく過程をもう少し克明に語ってもらいたかったとは思っている。
作者的には紗季の行動が相手に対して“愛”をもたらしたという主張だと考えますが・・・
物語の結末を読み終えて、いつものようなずしーんと胸に迫るものが足りなかったというのが本音であった、愛と狂気を取り違えているような感じである。
やはり桜木作品にはもっと根本的に“浪漫”が必要であると感じるのであるが、作者が一歩先に進んだということであろうか、次作以降もっと注目してみる必要がある。

少し難点を書きすぎましたが逆に新鮮な気持ちで読める部分もあります。それは物語が従来の釧路を中心とした限定したエリアで展開されない点があげられます。
新潟、東京、北海道とほぼ均等に描かれています。そして桜木作品に付き物である官能的な部分が皆無と言っていいのが驚きでもありました。
官能シーンはないけれど誰も真似の出来ない美しい文章は健在です(笑)

評価6点。
posted by: トラキチ | 桜木紫乃 | 23:32 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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