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『痛みの道標』 古内一絵 (小学館)
評価:
古内 一絵
小学館
¥ 1,620
(2015-07-23)

書下ろし作品。作者の作品は初めて手に取りましたがなかなか読み応えのある作品でした。今年は戦後七十年ということで多くの戦争を題材とした作品が上梓されていて、何作か読んでみたがどれもが読みごたえがあって読書の奥の深さを再認識したんだけれど、本作も戦争と現代を照らし合わせることの出来るところが素晴らしく、作者の題材選びの巧さというところが際立った作品と言えそうである。
冒頭から主人公でブラック企業に勤め苦しむ達希がビルの屋上から飛び降りるところから始まる。そこに亡き祖父でありもう一人の主人公とも言える勉が孫を助け出し、祖父が戦時中に出征していたボルネオ島にある女の人を訪ねることによって物語は進んで行くのだけれど、プロローグに登場した2人の男女と彼らを追い詰める兵隊がどう繋がるか緊迫感のある読書となった。

途中に出てくるユニークキャラとも言える特殊能力を持った高校生の雪音やバックパッカーの真一郎も物語に彩を添えており、どういう着地点に収まるかハラハラドキドキの読書が余儀なくされます。
戦時中の軍人の理不尽さはブラック企業の上司のそれに通じるものがありますが、やはり戦時中とは辛さの質が違います。
最終的にはほぼ読者の期待通りに終わったと言えそうですが、途中で現代と戦時中を交互に描くことによりいろんな真実があからさまとなり、作者がいろんなメッセージをプレゼントしてくれたので満腹感のあるエンディングと言えそうです。

個人的には戦時中の狂気が平和となった現代にも通じる部分があって、戦争に関しては勝った方も負けた方もどちらも正義ではないという強い訴えが心に残っているけれど、たとえ戦争時に憎悪をも含めたわだかまりがあったとしても、赦すことによって前向きに生きることの大切さを語っているように思えた。それが達希のラストでの行動として顕著に出てきたように感じた。
彼は過去の日本を知ることにより祖父の十分な愛を受け取り、今後人生を上手く渡っていけると思います。
本作は語り継がれている実話を下にして書かれたものであろうが、下調べを十分にこなした作者の筆力の高さが顕著に表れた作品だと言える。今後他の作品も是非手に取りたい。

評価9点。
posted by: トラキチ | 古内一絵 | 20:56 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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