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『橋を渡る』 吉田修一 (文藝春秋)
評価:
吉田 修一
文藝春秋
¥ 1,944
(2016-03-19)

初出「週刊文春」加筆訂正有。大胆な構成の意欲作を‎次々と上梓している作者であるが本作はその中でも最も挑戦的な作品であると思える。作中の言葉を引用すれば“ルールも知らないのに、「さぁ、ゲームを始めろ」と言われているような東京という町”という形容が一読者として私にとってもしっくりと来た言葉であったのですが、この言葉とタイトル名の橋を渡るという言葉を念頭に置いて四章からなる群像劇を読むと読者の未来にとって有益なものをもたらすことは作者の思惑どおりだと感じる。

少し内容に触れると四章からなる本作、春・夏・秋は現代(2014年)そして冬はなんと70年後の未来が描かれている。もっとも特徴的なのはやはり時事問題を扱っているところであろう。描かれているのは不倫・不正・裏切りなど。どこにでもいる身近な登場人物たち(明良・篤子・謙一郎)、これは初出が週刊誌というところが大きいのであろうが、連載時に読まれた方はそれぞれの章の登場人物たちと自分を照らし合わせ、自分だったらどんな選択をしたかという正義感を持った登場人物たちに常に葛藤して読むことを強いられる。
時には息苦しいのであるがそこが心地よくも感じられる切迫感が吉田作品の魅力であると感じる。

そして最終章での未来での展開が、正直言って評価の分かれるところでもあるのだろうが、作者は危機感をもって生きることの大切さと将来を見据えての生きるべきだという願いを込めて書かれていると感じる。これは作中の「サイン」という身分の人造人間の登場が最も象徴的であって、作者の凄いところは、吉田修一が描けば本当にそうなりそうな気にさせる現実感があるところである。

一見平和に見える現代社会であるけれど、様々な問題を抱えているのも事実、目を背けてはいけないということを示唆している問題作であるが、日々の積み重ねが自分たちの子孫の平和に繋がるということだと思われます。機会があればもう一度読みたい一冊であります。

評価8点。
posted by: トラキチ | 吉田修一 | 04:49 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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