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『おしょりん』 藤岡陽子 (ポプラ社)
評価:
藤岡 陽子
ポプラ社
¥ 1,728
(2016-02-15)

書下ろし作品。新刊が出るたびに手に取りたい作家の一人である作者の新境地開拓作品であると感じる。作者に対しては真っ直ぐに生きることの尊さや、理不尽なことに対する憤りを描写することに長けた作家だという認識が強かったのだけれど、本作においてはさらにしなやかさと力強さに磨きが掛かったと感じられるのである。

物語は明治30〜40年代の福井を舞台とし、眼鏡づくりに人生を賭けた増永兄弟(五左衛門と幸八)と兄嫁のむめが中心となって描かれているが、逆境をものともせず真摯に立ち向かう姿の描写が素晴らしい。冒頭は嫁の視点で語られていて、嫁に来るまでの経緯で兄と弟が間違えられていたように描かれていて、その後の大きな物語内でのうねりも期待した読者もいたかもしれないけれど、実話に基づいた話なのであまり起伏に富んだ話に成り得なかったのは少し残念なような気もしたけれど、作者の現在持っている力を出し切ったという作品であり、後年ターニングポイントとして語られる作品であると思いたい。

最も感動的な逸話は、末吉の娘であるツネの話で目が悪いために黒板の字が写せずに学校に行けなくなっていた話ですね。末吉が協力してくれなかったら今の福井県の眼鏡生産日本一はなかったような気がします。
そしてタイトル名となっている“おしょりん”、これは田んぼも畑も川も農道もすべてが雪に覆われ、その雪が硬く凍りつき、けっして割れたりしない状態を言い、言い換えれば希望が繋がっている姿ともとれるとともに寒い地方の方の忍耐力の強さを表わしている言葉だと思います。藤岡陽子さん、ますます目が離せません。

評価9点。
posted by: トラキチ | 藤岡陽子 | 11:29 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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