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『近いはずの人』 小野寺史宜 (講談社)
評価:
小野寺 史宜
講談社
¥ 1,728
(2016-02-17)

書下ろし作品。著者の初読みですがやはりポプラ大賞系列のハートウォーミング系をベースとした、読者の背中を押してくれる作品を書きはる作家という認識でいいのでしょうか。

主人公の北野俊英は33歳で数か月前に妻を交通事故でなくして意気消沈の日々を送っているところから物語が始まります。妻の遺品となった携帯の暗証番号を毎日ビールを飲みながら打ち込む毎日だったのですが、その後暗証番号が判明後、いろんな秘密が露呈され彼の人生や価値観も変わってきます。

やはりこの物語は夫婦のあり方を問うていると思います。良く知っているようでいて元々は他人である夫婦ですが、自分自身の落ち度にどうしても甘くなっているのが普通かもしれませんね。男性読者サイドからして、俊英というのはかなり現実的というか等身大キャラだという認識を持って捉えることが出来、亡き妻の浮気(?)相手を探るシーンなどもかなり同情かつ共感しながら読むことが出来ます。そしてラスト前のバドミントンのシーン、爽快感にあふれています。捉えようによってはモヤモヤ感の残る読書かもしれませんが、作者が敢えて読者にバトンを委ねたという捉え方が妥当なのかなと思います。

実際同じ立場にたったらかなり苦しいこと請け合いだと思われます。ほんのわずかかもしれないけれど、勇気を踏み出す大切さを教えてくれた一冊だと思われます。他の作品も機会があれば読んでみたいなと思っております。

評価7点。
posted by: トラキチ | 小野寺史宜 | 16:42 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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