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『裸の華』 桜木紫乃 (集英社)
評価:
桜木 紫乃
集英社
¥ 1,620
(2016-06-24)

初出「小説すばる」。作者の作品はコンプリートしていて、自分なりに桜木紫乃の作品像というのが出来上がっているのであるけれど、本作は新たなステップを踏み出した一作だと感じる。
作者の作品に登場する大多数の女性像はどこか不幸を背負っていて、運命に翻弄されながらも生きていく哀しい部分が読者の共感を呼んでいたのであるけれど、本作で主人公を演じるノリカは自分自身で人生を切り開いていく力強さを持っている。

ストリッパーとして生きて来た彼女も40歳となり骨折し踊れなくなり、舞台を諦めてダンスシアターを始めますが選んだ再出発の場所はストリッパーとしてのスタート地点である札幌。
札幌でのダンスシアターの一年が主に描かれているのですが、季節感が本当に出ていて素晴らしいと感じますし、いつもの桜木作品よりも前向きさが溢れていると感じます。

桜木紫乃が描くストリッパーは矜持に溢れていて、私たちがイメージしているものとは違って潔さが漂っていると感じます。ノリカのストリッパーとしての矜持が弟子となる2人のダンサーであるみのりと瑞穂を生き生きと描き出している点が本作の特徴であると感じます。
言い換えれば、若い二人がノリカをリスペクトする気持ちが作品全体を通して滲み出ていて、心地よいストーリーの流れを醸し出しているように思います。お若い女性読者が読まれたら、みのりと瑞穂のどちらかに自分自身を委ねて読んでみるとより味わい深く感じられますよね。
そして脇を固める竜崎や牧田、訳ありなのは他の桜木作品と同様ですが、彼らの存在なしではノリカやダンサーの成長は有りえません。
とりわけ竜崎との出会いは物語全体を構築する大きな部分であると感じます。あとはエピソード的にはノリカのファンであるタンバリンのオジサンの話が心に残りました。

本作は他の桜木作品のようなドロドロ感が影を潜めていて、やはり踊り子としての矜持が貫かれているところが素敵であると感じます。
読ませどころは、初めは2人の若い女の子に自分自身の夢を委ねていたノリカが気持を新たにしてゆく部分というか、彼女たちに覚醒されていく姿が読者に深く伝わる所だと感じます。
店を畳んだのは少し残念なようにも思いましたが、2人の若い女の子の将来のため=自分自身が踏み出すためだったのですね。
いつもの桜木作品では味わえないさっぱりとした感動を覚えました。

余談ですが、冒頭に出てくる宮越屋珈琲店ですが、本作を読み終えた直後に札幌に行く機会に恵まれました。とっても美味しいコーヒーを出すお店であります。次回以降も札幌を訪れるたびにコーヒーを飲むことになりそうです、本作を思い出しながら・・・

評価9点。
posted by: トラキチ | 桜木紫乃 | 20:46 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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