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『屋根裏の仏さま』ジュリー・オオツカ/岩本正恵・小竹由美子訳、新潮社
 原題“The Buddha in the Attic"岩本正恵・小竹由美子訳。日系人作家によるフィクションでありながら歴史の教科書では教えてくれない大切なことを教えてくれる一冊。

出だしの“船のわたしたちは、ほとんどが処女だった。”という言葉にはハッとさせられたが、読み終えてそれ以上に驚いたのは綿密な下調べを経て書かれたいわば作者の魂のこもった作品であるということである。
20世紀初頭、夫となる男の写真を携え期待に胸を膨らませて渡米した日本の若い娘さんたちが、到着するや否や写真通りじゃなく期待を裏切られながらもほとんどの人が順応して生きて行きますが、戦争という個人ではどうしようもないものに人生を妨げられてゆきます。

抗いがたい理不尽なことに対するやるせなさを淡々と描く作者、これは訳者の日本語力の高さのおかげかもしれませんが、本作には私たち読者に対して尽力を注いでくれた瑞々しい訳文が魅力の岩本さんが志半ばで亡くなられた形だったのですが、アリスマンローの訳者でお馴染みの小竹さんが後を継いで見事なコラボ翻訳を完成させているところも一つのドラマとなっています。

書き忘れてましたが、本作では主語が”わたしたち”という一人称複数の言葉で統一されていて、終盤以外は渡米した女の子ひとりひとりを指していて、作者の意図するところを本当に汲み取ったと感じます。個人的には”わたしたち”の中に性別問わず読者をも参加して歴史を共に体感することによってより深みのある読書体験を満喫してほしいなと思ったりします。

評価9点。
posted by: トラキチ | 新潮クレスト・ブックス(感想) | 10:49 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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