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『美しい距離』 山崎ナオコーラ (文藝春秋)
評価:
山崎 ナオコーラ
文藝春秋
¥ 1,458
(2016-07-11)

初出「文學界」。島静恋愛文学賞受賞作品であるが、恋愛小説というよりも夫婦小説と言った方が良さそうでいろいろなことを考えさせてくれるという作品であると言える。
老年期に入ってどちらかが癌に侵される夫婦は数多いであろうけれど、本作では侵されるのが40代の妻である点と夫婦の間に子供がいないという点が少し変わったシチュエーションだと言えます。
タイトル名となっている″距離”という言葉を念頭に置いて読むと色んな事を考えさせられ、読者自身の身の回りのことも想像された方も多いであろう。

語り手である夫は仕事をもセーブし、余命短い妻の介護に献身的になります。ある時は妻の母親や妻の仕事関係の人と距離を保ちながらというか、妻と自分以外の人との距離を調整してあげているようにも感じられます。
その妻を大切に思う気持ちが穏やかに書かれているのですが、その奥底に潜む葛藤している気持ちが読んでいて見え隠れします。妻サイドの痛みや苦しみはほとんど描かれてないだけに、逆にまだ若すぎるという気持ちが強く伝わって来ました。

そして娘に先立たれた義母の悲しみも伝わって来ます。現実はもっと生々しい話になるのでしょうが、落ち着け落ち着けと作者から教えられた気持です。読者にとって自分自身の夫婦関係の根本的な見直しや、自分の身の廻りの近い将来も含めての介護問題を見つめ直す指針となる一冊だと言えそうですね。

評価8点。
posted by: トラキチ | 現代小説(国内) | 22:01 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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