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『花散らしの雨 みをつくし料理帖』 高田郁 (ハルキ文庫)
シリーズ第二弾。舞台を九段坂に変えてのつる家での奮闘が描かれる。このシリーズは表題作だけでなくどの話もクライマックス的な感動を呼ぶ作品であり、妥協や息抜きを読者に許さないところが評価を高めている要因であると思える。
第一弾に登場していなかったふき、清右衛門、りう、美緒が現れ今後どのようにお話にからんでくるのか。とりわけ下足番として雇われ密告をしたのにも関わらず、それを許した澪。今後ふきを澪が自分の過去と重ね合わせてどう成長させててゆくのか目が離せません。

印象的なのは清右衛門に店の裏に住み替えるように打診されていた澪が麻疹で倒れたおりょう親子を介抱するうちに裏店の人たちの家族同然の繋がりを感じ、そのまま住み続けることを決意したことでしょうか。
あとは全編に貫かれている澪の恋の予感の話ですね。小松原よりも源斉の方が合うのではないかと思われた読者も多いと思いますが、これは作者が納得の行く答えを出してくれると信じて読もうと思っています。
“私の恋は決して相手に悟られてはならない。”一緒に小松原と花火を見ながら語った健気な澪の言葉が本シリーズが大きな共感を得ている証とも言えると思います。

評価9点。



posted by: トラキチ | 高田郁 | 16:29 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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