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『ロング・グッドバイ』 レイモンド・チャンドラー著 村上春樹訳 (ハヤカワ文庫)
本作は1953年に上梓されチャンドラーの長編七作品の内で最も有名な作品として知られている。
日本名のタイトルは『長いお別れ』(清水俊二訳)で1958年に翻訳され多くのファンの支持を受けてきた(村上氏もこの作品を清水氏の翻訳で楽しんできた)のであるが、今からちょうど10年前に村上氏の手によって新訳完全版として刊行された次第である。
ここで完全版と呼ぶのは、清水氏の訳がかなり原文が省略されたものであるということである。

村上氏が生涯最も影響を受けた三冊(本作以外は「グレート・ギャツビー」と「 カラマーゾフの兄弟」)の作品の内の一冊である本作は、村上氏の手によって選ばれた言葉や表現の古さをリニューアルし、格段と読みやすくなっているように感じられる。
村上氏は現在に至るまで、約70冊余りの翻訳を行っていて(その内私は20冊程度しか読んでいませんが)、小説と翻訳を交互に実施することによって自分自身をリラックスさせ、それにより自身の高みを極める創作活動を行って来たと言えるのである。
そのあたり、本篇のあとのあとがき(解説)約50ページに想いが込められていて圧巻である。

本作の魅力は村上春樹流にフィリップ・マーロウの魅力を十分に発揮できたことと、あとは普段ハードボイルドを読まない人でも入り込めやすい敷居の低さだと思います。
清水訳と両方読んで、清水訳の方が良かったと思われる方がいても不思議じゃなく、それも小説談義のひとつでもあると思われる。
翻訳小説はとりわけ文芸作品においては翻訳者の能力や知名度が読者に与える影響も大きいのだけれど、ミステリにおいてもその例外ではないと思われる。
現に、他の翻訳者が本作を新訳して同じぐらいの読者がつくかは甚だ疑問であり私自身も手に取ってなかったと思われる。

この小説は犯人は誰であったかというより、犯人が誰だったのかというよりも、登場人物それぞれの関係や気持ちを読みとるのが面白い小説である。
とりわけ、マーロウとテリーとの親しくなないのだけれど友情が芽生えます。タイトルの「ロング・グッドバイ」とは、長い 別れに対するさよならではなくて、さよならを中々言い出せない長い時間のことを指していると理解します。

作者のチャンドラーの長編には必ずフィリップ・マーロウが出て来て、その歯に衣着せぬ言い回しはハードボイルド小説における私立探偵の代名詞のようになっている。例えばフィリップマーロウばりのという言葉が沢山の小説で使われています。

本作を読むといかに村上氏 がチャンドラ―の影響を受けたかわかります。まるで村上氏が書いた(訳したではなく)ハードボイルド小説を読んでいる気がする。
小説は色々な楽しみ方があって然りであるけれど、本作の魅力はフィリップ・マーロウが演出する男の美学に尽きる。ギムレットでなくてもいい。ビールでもアルコールをお供にして夜に読んで欲しい。
ちなみにもっともキザなセリフは「アルコールは恋に似ている。最初のキスは魔法のよう、二度目で心を通わせて 、三度目で決まりごとになる。あとはただ服を脱がせるだけだ。」だった(笑)

評価9点。
posted by: トラキチ | 村上春樹翻訳本 | 16:10 | comments(0) | trackbacks(0) |-
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