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『蟋蟀』 栗田有起 (筑摩書房) ≪リサさんオススメ≫
評価:
栗田 有起
筑摩書房
¥ 1,575
(2008-09)
その“端正な文章”で読むものを魅了するリサさんのオススメ本。“オススメ本リストはこちら
<発想の豊かな作家の心地よい短編集。>

動物をモチーフとした奇妙な香りの漂う10編からなる短編集。

栗田さんの作品は5年前『ハミザベス』を読んだことがある。
その後芥川賞に3回ノミネートされ、どちらかと言えば純文学志向なのかなと捉えていたのだが、本作ですごく柔軟性のある部分を読者に誇示しているところは凄いの一言に尽きよう。
本作は最初の4編が雑誌(ウフ、ちくま)やネット(WEBちくま)掲載作品で、あとの6編が書き下ろしとなっている。
女性読者をターゲットとして書かれた作品であることには誰も異論の余地はないであろう。
テンポが良く、起承転結のつけ方が巧みな作家だと思う。
ラストの余韻が読者の印象を厚くしているのだろう。
どれもが20ページほどの短編ばかりなので、飽きずに読める点は読者のニーズに応えれた作者の力量の確かさが窺えるのだ。
ただちょっと残念だったのは奇抜さが売りのはずが、2編目の「あほろーとる」の側転お姉さんが一番印象深くて少し尻すぼみ的な感はいなめなかったな。
男性読者は皆そうでしょう、セクシーだものね(笑)

他で印象に残ったのは性同一性障害を語った「鮫島夫人」、発想が本当に楽しい「猫語教室」、そうそう表題作「蟋蟀」でのタマコさんのキャラも素晴らしいですね。
この手の小説を男性読者である私が読む場合、常に“女性が読まれたらどうだろうか?”ということを考える。
これが私的読書の楽しみなのである。
実際はわずか200ページほどなのであるが、結構満腹感を持って本を閉じることができるのであろうと容易に想像する。
現実では体験したくない夢ばかりなのであるが、小説の中ではOKな夢なのだ。

誰もが持っているコンプレックスや悩み、それを巧みに脚色して小説として読者に提供する。
栗田さんが描くと主人公たちが魅力的に写るから不思議だ。
これは読者にとって凄く大切なことで、そのあたりは作者の確かな力量として女性読者に通じるのであろう。
私の思うには女性読者が読めば、まるで夢を見ているような心地よさに浸れるのであろう。
中には辛いものもあるが、あくまでも夢なのであって現実ではないのである。
泣ける夢、笑える夢、、どちらも楽しいのである。


ここからは私的な意見を書きますね。
豊島ミホさんが角田光代予備軍作家だとすれば、栗田さんは川上弘美予備軍作家だと言える。
厳密に言えば、作風それぞれあるのだろうけど、現代小説として日常的な題材を扱っている作家としては、現在トップに君臨していると言って過言ではない川上さんの作風に似ているとも言える。いや、似つつあるというほうが適切なのかな。
やはり作家それぞれ、個性を持ちつつも自分の生きる無難な方向性を突き進んでいるのだろう。

本作が上梓されるまでに約3年の月日があったらしい。
次作はもっと短いスパンで刊行されることを待ち望んでいる読者の数は計り知れないはずである。
なぜなら作者の小説に対する真摯な気持ちが通じた読者も多いはずであろうから。

作者の元へこの声が届いたら嬉しいなと願いつつ感想を綴り終えたい。

面白い(8)
posted by: トラキチ | オススメ本(感想) | 18:13 | comments(7) | trackbacks(2) |-
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こんばんは。
不思議テイストが
ユーモラスで笑えました。
「ユニコーン」、トラキチさんは何を宿しているのでしょうか?。
確か、本によると…
男たちは動物とは限らなかった。昆虫、乗り物、バイク、ギター、ビル。
と、続いてたと思います。
| 藍色 | 2009/03/12 2:49 AM |
トラキチさん、コメントありがとうございました。
栗田さんワールドを満喫されたようで何よりです。
このまま不可思議なテイストを残したまま、ゆくのでしょうか。
今後も読み続けてゆきたい作家さんです。

わたしの方からもTBしてみたのですが、
どうしてもうまく送れません…。
こうしてコメントし合うだけでも、もちろんいいのですが、
どうもブログ同士の相性が悪いようですね…(泣)
な、なぜだろう?
| ましろ | 2009/03/12 5:05 AM |
おはようございます。
「あほろーとる」のお姉さん、インパクトありましたね。
「鮫島夫人」と「あほろーとる」はいつまでも忘れないような気がします。
| なな | 2009/03/12 8:44 AM |
>藍色さん
本当に不思議なテイスト醸し出してましたよね。
想像力がきっと豊かな作家さんなんでしょうね。
男性読者って本当に少ないような気がします。
比率1対9ぐらいでしょうね(笑)

>ましろちゃん
うん、本当に楽しめたよ。
次はかなりテイスト変えると予想しています。
機会があれば、他の作品も読みたいですね。
『マルコの夢』とか。
ブログ同士の相性悪いのかな。神様のいたずらだよ(笑)

>ななさん。
「あほろーとる」は話の手法自体面白かったと思います。
確か初めに側転し、そのあとはそれに至る経過説明だったような。
現実でいたら楽しいですね。でも一緒に店には行きたくないか(爆)
| トラキチ | 2009/03/14 2:51 AM |
トラキチさん、こんばんわ。
栗田さんの世界、どんどん不思議になっていくと思ってたんですが、栗田ワールドが確立されてきた感じがします。
栗田さんにはこの世界でどんどん突き進んでほしいなぁと思います。

側転の彼女はインパクトありましたよね。「あほろーとる」というとまず側転が思い浮かんでしまいます。
| june | 2009/03/14 9:18 PM |
トラキチさん、こんにちは!
お伺いするのが遅くなってごめんなさい。

ふふふ、感想楽しみにしておりましたわ♪
いつもの栗田さんワールドならばもっと摩訶不思議な奇抜な発想もあるかな?と思いつつの読書でしたが、ちょっと和らいでいましたね。
それでも充分栗田さんの発想の面白さを堪能しました。

トラキチさんの感想を拝見して、女性と男性の視点や読み方が違うってこと、そうかもしれない…と気が付きました。
私は楽しめたかも知れないけど、男性のトラキチさんはまた違った感じ方をするのかも、とちょっと心配になりましたが、楽しんでもらえたようで安心しました(*^-^*)
| リサ | 2009/03/15 2:28 PM |
>juneさん
おはようございます。
私はあの側転で仰天しました。
猫語でレビュー語りたいけど無理ですね(笑)
結構疲れが取れる一冊だったですね。
コンプリートされてる読者の方もかなり満足されてるみたいですね。
そう言えば栗田さん、yomyomの最新号でも掲載されてます。
次は新潮社かな?

>リサさん
リサさんのオススメがなければなかなか手に取ることがなかったと思うので本当に感謝しております。ありがとう。
そうですね、男性女性で視点は違いますよね。
最近翻訳本を読んで本当に幅が広がって、無理なく読めましたね。
それではこれからもよろしくお願いします。
体、大事にしてくださいね。
| トラキチ | 2009/03/16 7:19 AM |









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