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『それを愛とは呼ばず』 桜木紫乃 (幻冬舎)2015.03.28 Saturday
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個人的に最高傑作だと思っている『ラブレス』なんかと比べると物語の重厚感や読者に対する衝撃度がかなり落ちると言わざるを得ない。
その理由を述べると、やはり桜木作品の特長である物語に読者を引き込む吸引力が他作品よりも欠けているような気がするのである。
それは女性主人公である紗季、少し補足すると彼女は釧路出身で女優志願であるが物語の冒頭でその夢が破れる29歳の女性なのであるが、他作品に登場する女性と比べて読者にとって圧倒的に共感度が低いのである。桜木作品を読み男女比率は予想するに3対7ぐらいだと思っているが、男性読者はいいとしても女性読者にとっては器量よしの主人公はマイナスイメージが付きまとうと考えます。
そして男性主人公の亮介、彼はいろんなことに板挟みにされる苦労人として描かれているのであるが、紗季にとってそれほど魅力的に映る人物であろうか、物語の整合性を問えばきりがないけれど弱いような気がします。ただ彼が紗季になびかずに年上の愛妻章子への愛を貫いたように読めるところは、愛想がないのかもしれませんが逆に立派だっとと捉えられることも出来、唯一褒め称えたいところでもあります。
桜木作品は通常暗くて重苦しい中にも芯の通った力強さが貫かれているのですが、物語のメインでないと思われる部分にそれが注がれていたとも言えるのが残念でもあります。私の読み違えでなければ、ラストは驚愕というよりも唐突過ぎたように感じられるのであるが他の読者はどう感じられたであろうか。読者個々に読み取り方があるのであろうが、個人的には確かにサプライズな出来事であったけれど、そこに行きつく過程をもう少し克明に語ってもらいたかったとは思っている。
作者的には紗季の行動が相手に対して“愛”をもたらしたという主張だと考えますが・・・
物語の結末を読み終えて、いつものようなずしーんと胸に迫るものが足りなかったというのが本音であった、愛と狂気を取り違えているような感じである。
やはり桜木作品にはもっと根本的に“浪漫”が必要であると感じるのであるが、作者が一歩先に進んだということであろうか、次作以降もっと注目してみる必要がある。
少し難点を書きすぎましたが逆に新鮮な気持ちで読める部分もあります。それは物語が従来の釧路を中心とした限定したエリアで展開されない点があげられます。
新潟、東京、北海道とほぼ均等に描かれています。そして桜木作品に付き物である官能的な部分が皆無と言っていいのが驚きでもありました。
官能シーンはないけれど誰も真似の出来ない美しい文章は健在です(笑)
評価6点。
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『天使のナイフ』 薬丸岳 (講談社文庫)2015.03.23 Monday
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コーヒーショップを営む主人公桧山の妻祥子が4年前に殺されましたが、犯人は中学生の3人組ということで少年法が適用、逮捕ではなく補導ということです。
少年法という難しい題材にチャレンジした社会派ミステリーということですが、内容自体若干重苦しいけれど歯切れの良い文章と練り込まれたプロットに捲るページが止まりません
主人公桧山のシングルファーザーぶり、言い換えれば亡き妻と彼女の生き写しである愛娘への愛情が全編を通して貫き通されているところが感動的で一気に読めます。
どうして妻が殺されたのかという妻の過去を中心として、ミステリー的に楽しめるという要素以外にこの作品の成功した点のひとつの要因として、加害者側にも被害者側にもどちらにもつかないというか、裏返せばどちらの擁護も平等に読者に納得のいくレベルでなされている点があげられると思います。
それは物語の核心にも触れることなのであまる深く触れると興趣をそぐことにもなるので割愛したいけれど、人間にとっていかに辛い過去を断ち切ることが難しいことか、そして正義感を持ってい生きることが理不尽であることの社会への訴えを作者から感じ取りました。誰しも心にナイフを携えているのかもしれません。
本作を読むきっかけとなったWOWOWでの連ドラ化に感謝したい、読んでから観るか、観てから読むか。まるで映画の宣伝文句のようですね(笑)
作者の作品、評判の良い『友罪』や『神の子』あたり早速押さえたいなと思っています。
評価9点。
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『闇から届く命』 藤岡陽子 (実業之日本社)2015.03.17 Tuesday
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それはやはり描写がリアルで、読んでいて思わず目をそむけたくなるシーンがしばしばあって、とりわけ女性読者が手に取れば、物語に入り込める人であればあるだけ、凄く共感するかそれとも下手をしたら嫌悪感が漂うかもしれないと思う。そこが紙一重なだけに本作における評価は甚だ難しいと感じるのである。
物語の舞台は私立の産婦人科医院で、主人公である美歩は助産師として忙しい日々を送っているのですが、忙しいというか忙しすぎるというか過酷な毎日が目につきます。
これが実態だとまでは思いたくはないのですが凄い労働環境です。そして生まれてくる赤ん坊や病院内で働く人の善悪が少し強調されすぎてるかなという気もしますが、そうしなければ物語の後半が成り立たなくなるのですね。
事件は中盤にもあって、そうです、冒頭部で生まれた赤ん坊が衰弱して救急車で運ばれるのですが、そこに至るまでの佐野の姿が予想はついていましたがミステリータッチで楽しめます。そして後半は後輩である理央が休みがちになる事件ですよね。
これはすべての読者が腹立たしく感じることであって、少し冷めた目で見ると本当にこんな人(院長、息子、師長)っているのかなと思ったりもしますし、小説の中だけであってほしいそう願いたいとも思いますし複雑すぎてやはり辛いなと思ったのが実感としてあります。
出生率減少、高齢者社会が問題となっている我が国ですが、赤ちゃんが安心して生まれてくるためには本作で取り上げられている助産師などの過酷な労働環境の改善が必要です。もし本作を妊婦さんなどが読まれたら、安心して産めないかもしれないという危惧があります。それだけフィクションとはいえリアルだということで捉えていますが、作者が美歩の姉である美生で描写しているように、命の大切さはもちろんのこと、いろんな幸せの形があるということを学び取った読書となったことは書き留めておきたいと思うし、“無事に生まれて来ることが決して当たり前なのではない”作者はそのことを最も伝えたかったんだと思う。
評価7点。
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『翳りゆく夏』 赤井三尋 (講談社文庫)2015.03.14 Saturday
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さて本作であるが、窓際に追いやられた梶という新聞記者が既に時効が成立している20年前に起こった新生児誘拐事件を社命により再び調査することを命じられるところから始まる。それにはわけがあって、誘拐犯の娘が新聞社に内定が決まったのであるが、週刊誌がスクープ記事として取り上げたからである。
まあ20年もたつと世の中いろいろ変わりますよね、主人公と言って良い梶もその当時は普通に記者として活躍していたわけで、当時の担当刑事である井上から大学ノート(備忘録)を預かるところから事件の全容が明らかになってゆきますが、20年前に遡って井上からの厚き信用が梶に対してあったからこそ委ねられたことを忘れてはならない。
もう一人の主人公と言って良いであろう武藤人事厚生局長一家の家庭も複雑で、息子と内定者である比呂子とが知り合いでこちらサイドから物語を眺めるのも結構緊張感があって梶サイドとのバランスがいい感じだと思って読み進めてゆきました。
もっとも印象的なのは、武藤家のお手伝いの千代と比呂子との対面のシーンで思わず比呂子にガンバレっと声をかけました。
個人的に真相は驚愕とまでは言いませんがかなり意外だったと感じますが、他のミステリーファンの方の意見も気になりますが、物語の辻褄はあっていたと感じ楽しめました。
誰が不幸で誰が幸せであるか、本当に紙一重であるということを痛感した読書となりました。東西新聞社社長の男気にも拍手したいですね。
評価8点。
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2015年2月読了本。2015.03.09 Monday
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2015年2月の読書メーター読んだ本の数:8冊読んだページ数:2612ページナイス数:990ナイス異邦人(いりびと)の感想帯の“新境地の衝撃作”という言葉が印象的である。というのはアートを題材とした作品は代表作とされている『楽園のカンヴァス』を筆頭に作者の最も得意とするところであることは、読者の大半は理解しているつもりであると思われる。いつもの作者の作品と毛色が違うところは、通常の原田作品のお決まりの感動的かつ爽快感をもたらせてくれるタイプの作品ではないというところでしょう。どちらかと言えばドロドロした作品で、主人公である菜穂を筆頭に誰にも共感できず、逆に人間誰しもが持ち合わせている弱い部分が目につく読書となった。 読了日:2月28日 著者:原田マハ
サヴァイヴ (新潮文庫)の感想シリーズ第3弾で初の短編集。全6編からなるのであるが、時系列が少しややこしいが逆に構成が圧巻である。最初と最後はお馴染みの主人公である白石の語りで始まり締め括られる。最初はフランス、最後はポルトガルでの話なのであるが、どちらもドーピング問題を扱っており自転車ロードレースの世界最高レベルでの戦いの過酷さを描写していると言って良いのであろう。これを読むと日本人でそこで活躍できるのはアシスト役が精一杯なのも頷けてくるのは少し切ない。 読了日:2月27日 著者:近藤史恵
火星に住むつもりかい?の感想書下ろし作品。タイトル名がいささかシニカルにも取れるのであるが、作者の理不尽な社会に対しての挑戦の言葉のように感じられるのであるがどうであろうか。 初期の頃のようなエンターテイメント性には欠けるが、読者に訴えかける部分はずっと増しているように感じられる。 時代は近未来になるのでしょう、強大な国家における暴走する平和警察という正に伊坂作品らしい舞台が用意させられていて読者は引きずり込まれ一喜一憂を余儀なくされますが、ユーモア度よりも重苦しさが漂っているようにも感じられる。 読了日:2月24日 著者:伊坂幸太郎
エデン (新潮文庫)の感想再読。『サクリファイス』の続編であり本作は主人公である白石の夢が叶い、彼のヨーロッパでの活躍が描かれます。 自転車ロードレースの本場であるヨーロッパ、ほとんど興味のない人でもその最高峰のレース“ツール・ド・フランス”という言葉は知っている方は多いと思われます。 白石は前作同様、脇役ながらもツール・ド・フランスに挑戦するのですが、主人公の夢が叶う=読者の夢が叶うということだと思います。 ただ描かれている現実は主人公にとって決して楽な状況ではありませんよね。作者は敢えて試練を与えてくれます(→続く)読了日:2月20日 著者:近藤史恵
精霊の守り人 (新潮文庫)の感想児童文学やファンタジーというジャンルに疎いために帯の“児童文学のノーベル文学賞であるアンデルセン賞作家賞受賞!”という言葉の重みが認識出来なかったのは恥ずかしい限りであるが、読み終えてその賞の権威というものが理解できたつもりでいる。 もちろん登場人物のキャラや痛快な展開などは子供が読むことを念頭に置かれて創作されていることは認めるとしても、本シリーズに“大人も楽しめるファンタジー”という形容よりも“子供も手に取れるファンタジー”という形容の方が却って相応しいような気がする。読了日:2月16日 著者:上橋菜穂子
サクリファイス (新潮文庫)の感想サイクルロードレースを舞台としたスポーツ小説と言えば、単に爽やかさが売りの作品だと思うけれど、本作は人間の心の中に潜む思惑をたっぷりと描写したミステリー仕立ての作品と言える。 まず、主人公であり語り手である白石の人柄というかキャラが読者受けする点が本作の最も成功した所以だと考えます。決してチームのエースを目指すわけじゃなく、とは言えヨーロッパで活躍したい意向も持っている、一見優柔不断のように見れないこともないけれど、読み進めていくうちに彼の心の中の葛藤に酔いしれ、思わず背中を押している自分を感じます。 読了日:2月11日 著者:近藤史恵
かつては岸 (エクス・リブリス)の感想原題“ONCE THE SHORE"、藤井光訳。1980年生まれの韓国系アメリカ人作家による8編からなる済州島をモデルとした架空の島“ソラ”を舞台としている。 架空の島としたのは、本作には歴史的事実には基づくものの幻想的な要素がかなり盛り込まれているからだと思います。 おおまかに第二次世界大戦から朝鮮戦争の頃の言わば日本占領下における過去のソラ島と、観光産業を軸としている現代とがほぼ交互に描かれていて、読者サイドとしては少し忙しいけれどそこが良いアクセントとなって入り込んでくるのですね(→続く) 読了日:2月8日 著者:ポールユーン
メモリー・ウォール (新潮クレスト・ブックス)の感想各編の舞台はアメリカだけでなく、南アフリカ、韓国、中国、ドイツ、ウクライナなど多岐にわたるのであるが、たとえ記憶がおぼろげになろうとも、どこの街も風景は美しく登場人物の心に根差しています。時代も過去から未来までと柔軟性のある作品の中にも一貫して読者に生きることの尊さを知らしめてくれるところが素晴らしいと感じますし、作者のポテンシャルの高さと引き出しの多さを感じるのですが、簡単に言えば作者の魅力とは“リアルではあるのだけど夢見心地にさせてくれるところ”だと感じます。 読了日:2月4日 著者:アンソニードーア
読書メーター
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『異邦人(いりびと)』 原田マハ (PHP研究所)2015.03.08 Sunday
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本作の特色として京都における見事な四季の移ろいを下地として描かれている点があげられると思われるのであるが、このあたり版元の本社が京都にあるということで作者も要望に応えたということであろうか、各章のタイトル名も凄く気品が感じられるのである。
終盤は読者の予想を上回る展開が待っていて、嘉穂や樹の出自を含めミステリーとして読めばかなり楽しめる内容ともなっているが、扱っている絵画が白根樹という新人画家がメインであって、他の作品のようにネットで実在の絵を確認しながら小説世界をより楽しめるということが出来なかった点がいささか残念な気がする。
凄くドラマティックな作品ではあるが、作品内にロマンは感じられなかったが、読み終えた後に表紙の絵を見ると話が解明できるのである。
主人公が京都に移住した理由(原発事故の放射能問題)が庶民感覚で言わせてもらえば到底思いつかず、やはり住む世界が違うんだなと距離感を感じたことと相まっているように思える。
本作は読み取り方によれば血の繋がりの大切さをも描いているように思えるが、男性読者目線で言えば一輝のだらしなさが同じように印象に残った読書でもあったことを自分への戒めにしたいと思っている。
評価8点。
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『ポテチ』 《2012日本》2015.03.05 Thursday
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映画を見るにあたって原作を読み返していないので確かなことは言えないけれど、ほぼ原作に忠実なものだと思う。
ユーモアを交えつつも家族愛の大切さを描いた作品と言えばかいつまみすぎかもしれないかな。タイトル名ともなっているポテトチップスを木村文乃が間違えて食べ、それを見て濱田岳が泣き出すシーンが印象的である。
これは主人公とプロ野球選手尾崎との間違いにも通じるものであって、心が和めるように配慮されていてとっても楽しく記憶に残るシーンである。
記憶に残ると言えば、木村文乃と石田えりとが仲睦まじいシーン、恋人の親(実は血が繋がっていないんだけど)と息子の恋人との間柄でほんわかしていました。
この爽快感は震災を経て一刻も東北に明るいものをと思って立ち上がったスタッフの努力が結集された結果で、こぢんまりしているけれど楽しい作品であったと胸に焼き付けらました。
作者の伊坂さんもニンマリして鑑賞されたことだと想像します。
少し余談ですがポテトチップスの袋のメーカー名がCalbeeやコイケヤじゃなくて“ISAKA”となっていました。洒落た演出ですよね。
評価8点。
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『サヴァイブ』 近藤史恵 (新潮文庫)2015.03.03 Tuesday
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しかし本作品集では懐かしいと言えばオーバーかもしれないけれど伊庭と赤城によって語られている残りの4編が主役というかメインだと考えるのが妥当であろうか。その中でも赤城によって語られる彼自身の過去のヨーロッパでの前歴や元エースである石尾との話が特に印象的である。というのはサクリファイス以前のチームオッジの過去の話が語られていて、競技だけでなチーム内のエースを中心とした変化の過程、とりわけ赤城と石尾との信頼関係が築かれて行くシーンが圧巻で、本作を読むことによって1作目のストーリーがより感動的に読者の胸の内に入ってくる。
ご存知のように本シリーズは白石が2作目以降ヨーロッパに活躍の舞台を移すのであるが、赤城によって語られる石尾の存在の影響をかなり受けていると思われる。彼の意志を受け継いでヨーロッパで活躍している白石の姿が浮かび上がって来る。人生以上にドラマティックで厳しい世界を見事に描いている作者には頭が下がる思いである。
そして毎度ながら本シリーズのタイトル名の命名には度肝を抜かれるのであるが、今回も同様であった。今回のサヴァイブという言葉は本当に力強く、とりわけ本作で描かれているアシスト役を貫いている姿勢を語っているように捉えている。それは“チームの結果に結びつくなら、自分(アシスト役)は最下位でも構わない”という近年の私たち日本人が忘れている姿勢であると思わずにはいられない。人生時には送りバントも必要ですよね、いい勉強となった一冊であることを付け加えておきたい。
評価8点。
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『火星に住むつもりかい?』 伊坂幸太郎 (光文社)2015.03.02 Monday
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初期の頃のようなエンターテイメント性には欠けるが、読者に訴えかける部分はずっと増しているように感じられる。
時代は近未来になるのでしょう、強大な国家における暴走する平和警察という正に伊坂作品らしい舞台が用意させられていて読者は引きずり込まれ一喜一憂を余儀なくされますが、ユーモア度よりも重苦しさが漂っているようにも感じられる。
ただしユーモア度の象徴として、平和警察内で真壁という強烈キャラを登場させ読者を和ませます。彼が「正義の味方」を二瓶と追いかける部分が最も印象的であったようにも思えます。
伊坂作品を読む楽しみは、賛否両論あるということを前提としてその中で伊坂作品全体における立ち位置を探ることであると考える。それは他の作家とは一線を画する才能であることを認めたうえで、いかに伊坂は変化してゆくのであろうという思考を重ね自問自答したりまたは読友と語り合う。ああだこうだ、まるで伊坂作品の登場人物のように。
今回も伏線が沢山散りばめられていて、読み終えた今もすべてがスッキリしたわけではないのであるが、多田君と佐藤君の今後の成長を願って本を閉じた人も多かったのではないか。ただ大きな収穫としては組織における自分を見つめなおすきっかけを与えてくれた作品であると言えます。
このあたりは近未来を描いていますがリアルであります。詰め込み過ぎて傑作とは言えないと思いますが、再読すればもっと深みが理解できるかなとも思います。そういった意味合いにおいては今の伊坂さんを出し切った作品であるのかなと判断しています。読者も作家も変化しますよね。
まあ次に床屋に行く時は会話に気をつけます(笑)
評価8点。
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