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『模倣犯』(一) 宮部みゆき (新潮文庫)
今年作家生活30周年を迎えた作者の代表作を読み返す。公園のゴミ箱から若い女性の右腕が発見されたところから物語が幕を開ける。発見者は?高校生の塚田真一、彼は過去に両親と妹を殺害された被害者でもある。次に書き留めておきたいのは豆腐店経営の有馬義男、孫の鞠子が失踪して3ヶ月。ゴミ箱から右腕と一緒に発見されたバッグが鞠子の物と確認される。彼と犯人とのボイスチェンジャーでの格闘がいつまでも記憶に残る。
そしてルポライターの前畑滋子、女性の失踪を取材したとき、鞠子もリストアップしていた。塚田真一と接触して彼を匿う。あとは特捜本部の武上悦郎で事件全体を見渡す役割を演じているように思える。
第一巻の最後にはあたかも犯人がわかったかのように終わるのであるが、これからが深い物語の始まりであることは宮部ファンの誰もがわかっていることである。しかしながらHBSでの田川と犯人とのやりとりが印象的な第一巻であった。

posted by: トラキチ | 宮部みゆき | 19:50 | comments(0) | trackbacks(0) |-
『銀漢の賦』 葉室麟 (文春文庫)
評価:
葉室 麟
文藝春秋
¥ 605
(2010-02-10)

再読。直木賞受賞作品である『蜩ノ記』に負けず劣らずの代表作だと言える。作者の作品は何作か読ませていただいていますが、読み終えた後の感動度やインパクトの強さはやはり本作は抜きんでているように思える。
それはやはり時代は江戸時代なれど、現代に通じる何かが読者の心に貫かれるからであろう。
三人の身分が違う男の生き様が描かれています。その時々の過程においてお互いの気持ちがわかっていつつも、相手に通じずに苦悩に苦しむところが読者にも通じるのであるけれど、やがて読者にとってお互いへのリスペクトした気持ちが高まりつつ受け入られるところが本作の最大の醍醐味であると言える。

とりわけ、十蔵の娘と一緒に暮らしている源五、彼の献身的な姿勢は読者の気持を高ぶらせ、作者の十八番でありタイトル名ともなっている銀漢(天の川ですね)が友情の深さの象徴として読者の心に突き刺さります。
読者にとっては死後も十蔵や小弥太が銀漢で待ってくれていることが余生のある源五にとってどれだけの活力となるか、理解できますし大きなエネルギーを注入してくれる一冊だと言えそうです。

評価9点。
posted by: トラキチ | 葉室麟 | 20:31 | comments(0) | trackbacks(0) |-